うちのアトリエは築80年くらいの農家の納屋をリフォームしたものです。ここへ越してきたのは2006年だから、もう14年も経ってる。僕の生まれた実家の隣にあった納屋、小さい頃はよく遊びに行っていた。所有者であった隣のおっちゃんが高齢になり、10年くらい使われないまま放置されていた。
写真も古いが、建物外観もボロボロ。息子さんがいたのだが農業はされていなかったので、取り壊そうとされていた。父がそれを聞き、熊本市内で家賃を払って設計事務所を営んでいる僕に電話してきた。「納屋を壊すらしい、事務所に使わないか?」当時のテナントは立地も良かったのですが家賃は10万円。弱小設計事務所に、毎月10万円は正直厳しかった。
思い出ある納屋なので、一応見に行ってみた。全く使われていなかったため、かなり痛んでいるようだ。幸い雨漏りや蟻害はなかったので、構造体はしっかりしている。手を加えれば事務所としても使えそう。という事で、ここをアトリエとして再生させ、設計事務所を熊本市内から菊池市泗水町(インターネットが来ていない地域)へ引っ越すことに決めた。当時のリフォームの様子は、別サイトで公開しているのでご覧ください。
リフォームは2006年に完了して、現在は事務所として使っています。この建物、実は面積がめちゃ大きくて、1階2階合わせて60坪くらいあります。現在事務所として使っているのはその半分の30坪くらい。そのまま空けておくのももったいないので、資材置き場にしていました。しかし全く手付かずで、置いていた資材ももう使い物にならないという笑。
という事で、今回未活用だったお隣の2階部分を宿泊室へバージョンアップします。この図面は2006年当時の計画図なので、現在のレイアウトと若干違いますが、手書きで追記している部分が、バージョンアップの範囲です。
お気付きでしょうが、そう1階部分にはなんとbarカウンターを設置します。仕事しながらお酒呑むわけではありませんが、お客さまや気の合う仲間との団欒の場にできたらと思っています。ひょっとしたら、近所のおっちゃんやおばちゃんたちも、立ち寄ってくれるようなところになったらいいなぁと。超田舎なので、お酒呑みにいくとしたらお金かけて車で行くしかありませんから。
現在の2階の状況はこんな感じで、3方は壁に囲まれているのですが、この面だけは屋外とつながっています。この部分に窓を設けて、残りは壁にしていきます。
グレーの壁はモルタル塗りっぱなし、これはこれでいい感じなのでそのままにしようかと。問題は屋根の断熱をどうするか、折角綺麗な小屋組があるので、断熱材とか天井材で塞ぎたくないところ。外断熱にするには、屋根瓦を剥いだりしなきゃいけないので、ちょっと大変そう。もうちょっと考えてみます。
いい感じでしょう、現在の床板は松の荒板。ブヨブヨなのでこの上に合板はって、杉か松かのフローリングで仕上げようと思っています。照明も少なめにして、趣あるようにと。
いかがでしょう、完成の折には皆さんに気軽にお越しいただき、気分が乗ってお酒呑んで帰れなくなったらご宿泊ください。オリジナルのシャワーブースも設置します。この季節は朝とかめっちゃ気持ちいいです。
さらに、今回のこの計画は参加型のプログラムにしようと思っています。限りなく自分たちの手でリフォームしようと思っています。リフォーム手伝います、是非手伝わせてという方はお知らせください!のんびりやろうと思いますので、どうぞお気軽に。
Rebornプロジェクトも順調に進んでいますが、そんなプロジェクトの報告の場として、これから先の将来の夢を語り合ったり、幸せってなんだろうと哲学してみたり、そんなことができる場所を一緒に作りましょう。もちろん僕一人でもやりますが、大勢の方が面白い。こんな超田舎でも楽しいことはできるんだという事を実証したいと思います。
作業の詳細決まったらまたこのブログでご案内しますので、どうぞよろしくお願いいたします。いやぁ、考えただけでワクワクしてきました!
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